暮春の鳥たち

 ふと気づいたが、もうツバメが飛んでいる。スズメと同様、最近街中ではめったに見ることができなくなっていた。早淵川の川渕では、スズメも最近よく目にする。今の家に移ってきた20年ほど前には、朝はスズメの鳴き声がうるいさいほどだったのに、激減が心配されているという話まで聞くようになった。家のまわりは、ムクドリ、ヒヨドリ、セキレイだらけである。スズメはやや復活の気配もあるのだろう、うれしいことだ。

 3月末から4月の上旬、散歩中にであった鳥たちだ。

 一旦気づいてからは、見えるようになったのだろう。毎回カワセミが飛んでいくのに出会うようになった。いたいた、近くに止っている。
 飛び立った。カメラで追いかけたが早すぎて捉えられない。帰宅後パソコンで見てみると、幸いなことに映っている。速すぎるので、0.25倍速で再生したものをキャプチャーしてみた。気になったのはその飛翔速度だ。

 カワセミの飛翔速度は時速30~70キロメートルとのことである。この動画ではどのくらいの速さなのだろうか。
 飛び立った瞬間から、画像最後あたりの堰までの距離と時間を計測する。
 最後の堰までの距離は、川べりの柵、これが2メートル×20、および1メートルの柵×1、すなわち41メートルだ。
 時間計測をしやすいように、この0.25倍速再生したものを、スマホのストップウォッチで計測、13.59秒、標準1倍速になおすと、3.3975秒である。これで秒速12.1メートル、分速724.1メートル、時速にすると43.44キロメートルである。
 普段猛スピードで飛んでいる時はもっと速いようにも感じるが、平常はこのくらいの速度なのだろう。先日NHKテレビで新幹線の特集を見たが、速度を上げるにつtれて大きくなるトンネル・ドン、すなわち出口での破裂音を逓減させるために開発された500系車両は、カワセミの嘴をモデルとして設計されたのだそうだ。ダイビングのためにも飛翔のためにも、この嘴の低空力抵抗が武器になっているのだ。なるほど納得。

 スズメの群れをよく見るようになったが、一瞬それと見間違えたのが、カワラヒワの群れだ。数十羽の群れで少々ドタドタ感がある。川の反対側で遠く、群れの一部しか撮れない。なかなかふてぶてしい顔をしている。すずめのかわいらしさとはちょっと違うが、そこが愛嬌でもある。

 

キセキレイ

 セキレイは家の周り、歩道などどこにでも出没する。ほとんどがハクセキレイだ。個体差が大きくセグロセキレイと見間違えることもあるが、ここあたりでは、セグロセキレイはほとんど目にしない。ハクセキレイは、雄雌×夏冬で背の黒いのもいる。セグロセキレイは背中の黒では見分けられない。目の下の白いのがハクセキレイ、黒いのがセグロセキレイだそうだ。
 今回めったに目にしない、キセキレイを目撃した。なかなかじっとしていない。

チョウサギ

 鳥についてはじめに書いた時はダイサギではないかと思ったが、これは今回カメラで撮影して、チョウサギが正しいことが判明した。ダイサギは、目と嘴の間が青く、チョウサギはそこが黄色いのだそうだ。写真ではわかるが、実際目で峻別するのはなかなか難しい。

コサギ
コサギ

 コサギだ。小型で嘴が黒いのですぐ分かるが、頭に冠毛があるのだが、見かけてもなかなかうまく撮れない。

 アオサギにもよく出会った。じっと小魚を狙っている。サギの仲間はその白色の羽やスタイルの優雅さが印象的であるが、その獲物を狙う目を見を見ると、獰猛な生き物だという気がしてくる。特にアオサギは目は鋭い。

カワウの羽乾かしとカメの甲羅干し

 最後はカワウの羽乾かし。以前スマホの不鮮明な写真をとったが、今回はややましだ。おまけにカメも甲羅干しをやっていた。

 この川での春の鳥は大体見終わった。4月に入って、急に見かける鳥が少なくなっている。渡り鳥もいたのだろうか。秋になったらまた散歩してみよう。

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