2024年3月16日 / 最終更新日時 : 2024年3月20日 GS モーツァルト モーツァルト ピアノ・オーボエ・クラリネット・ホルンおよびファゴットによる五重奏曲 変ホ長調 K.452 その1 よく知られているように、この曲はモーツァルト自身がそれまでに書いたものの中で最高傑作と自賛する作品である。管楽器の役割を革新的に拡張したピアノ協奏曲第15番K.450、同じく第16番K.451、そしてこの曲、次いで第1 […]
2024年2月29日 / 最終更新日時 : 2024年3月2日 GS 文学・小説 毎月のうた⋯⋯二月 今年はオリンピックで閏年である。閏年の二月というと、まず思い出す本がある。チェコの作家カレル・チャペックの『園芸家12カ月』である。二月の章から引用しよう。 用心しなければならない。昼間は甘言をもって灌木の芽をおびき […]
2024年2月28日 / 最終更新日時 : 2024年2月29日 GS モーツァルト モーツァルト 弦楽五重奏曲 第6番 変ホ長調 K.614 その4 最後にこの『弦楽五重奏曲 変ホ長調 K.614』を非常に高く評価、というよりも、モーツァルトの全作品にあっても至上最高のものとしている二人の論評を見てみよう。アンリ・ゲオンとC・M・ガードルストーンである。ゲオンは詩人 […]
2024年2月21日 / 最終更新日時 : 2024年3月7日 GS モーツァルト モーツァルト 弦楽五重奏曲 第6番 変ホ長調 K.614 その3 弦楽五重奏曲第6番 変ホ長調 K.614の第4楽章ロンドについて、少々詳しく見てみよう。 これは果たして「おぞましい響きのもの」(ケラー)なのか、また「ハイドン的ユーモアの脚色」(アーベルト)にすぎないものか、またあの […]
2024年2月21日 / 最終更新日時 : 2024年2月21日 GS モーツァルト モーツァルト 弦楽五重奏曲 第6番 変ホ長調 K.614 その2 ハイドン的という評価について、手近にある何冊かの一般向け解説書にあたってみた。各々「ハイドン」について言及している箇所を引用してみよう。 ■属成啓 『モーツァルトⅢ 器楽編』〔第2楽章〕・ハイドン風の素朴な主題による歌 […]
2024年2月21日 / 最終更新日時 : 2024年3月1日 GS モーツァルト モーツァルト 弦楽五重奏曲 第6番 変ホ長調 K.614 その1 モーツァルトの弦楽五重奏といえば第3番ハ長調K.515、および第4番ト短調K.516が彼の全作品の中でも屈指の傑作とされるものであり、そのことに異議を唱える人はいないだろう。私も特にハ長調五重奏曲は、バリリ […]
2024年1月30日 / 最終更新日時 : 2024年2月1日 GS 文学・小説 毎月のうた⋯⋯一月 一年十二カ月、各々の月の詩歌を選録したアンソロジーは、これまでに数冊は読んだはずだが、今手元にあるのは、三好達治の『諷詠十二月』と大岡信の『芝生の上の木漏れ日』(『瑞穂の国うた』所収)だけである。私はこれまで、この手の […]
2023年12月31日 / 最終更新日時 : 2024年1月30日 GS 文学・小説 O・ヘンリー『警官と讃美歌』 原作と映画 2 最後の教会の映画でのシーンは、原作から大きく作り変えられている。原作を引こう。 だが異様なほど静まり返った角に来て、ソーピーは立ちどまった。そこには、古風な、不規則な恰好の、破風のある古い教会が立っていた。紫色の窓から […]
2023年12月31日 / 最終更新日時 : 2024年1月22日 GS 文学・小説 O・ヘンリー『警官と讃美歌』 原作と映画 1 福島申二氏の朝日新聞連載「斜影の森から」での『O・ヘンリー 大都会の名もなき鼓動』(12月22日夕刊)は、元天声人語執筆者の筆になるだけあって、優れたエッセイであると感じた。 少々長くなるが、その冒頭、まくらの部分を […]
2023年12月21日 / 最終更新日時 : 2024年1月3日 GS 花の話 素心蠟梅とヒヨドリ ロウバイか蠟梅かで迷ったが、花の姿を言い切っている漢字で記すことにした。 中学時代、父が黒蠟梅を植えようとして植木屋に依頼したが、探し切れない。黒色蠟梅は、蠟梅とは違う種で、南国では手に入らないとのことだった。結局普 […]